おひさしぶりです。相変わらずの遅筆ですが、今回は85年式セローのカスタムという名のレストアです。特に最初期型のセローをお乗りの方にオススメです。
経緯
僕のセロー225は85年式の最初期型です。キックオンリーで非常に軽量なので扱いやすいのですが、もう33才ということでやたら手がかかります。
WEXに出場するまでに
・キャブのオーバーホール
・タンクの錆びとり
・CDIの交換
・クラッチのオーバーホール
・タペットクリアランス調整
・バッテリーレス化
・フロントフォークDT200化&オーバーホール
・リヤサスリンクDT200化
・リヤサス交換
悪戦苦闘は以下の記事をご参照下さい。
、、、そろそろ愛想が尽きそうです。
が、WR250Xを手放した今、気軽に使えるバイクは必要です。
夏のWEX以降、長々放置してしまったので再びキャブのオーバーホールをしましたが、やたらと冬季の冷間始動性が悪いんです。
もともと数回~十回程度キックしないとかからないのですが、正月に試したとき、一時間以上掛かりませんでした。
いろいろ調べましたが、火は飛んでるし、エアクリに詰まりはなく、燃料ホースやタンクに詰まりはありません。インシュレーターも昨年新調したばかり。怪しいのはキャブとエアクリ~キャブをつなぐジョイントくらい。
しかし、、、
(ヒストリックモデル!!!!
既に純正キャブもジョイントも廃盤です。
そこで定番カスタムであるキャブのPWK28に踏み切ることにしました。
PWK28?
これはケーヒンの2サイクル用のレーシングキャブで、口径的にかなり小排気量向けのラインナップとなります。(125EXCはφ36、その他モトクロッサーはφ38)
ですが、どなたが始めたか解りませんが、このキャブの2サイクルオイル用のラインを潰して流用すると、かなりレスポンスが良くなるとのことです。
セローは最初期型以外は負圧式キャブを使用しています。
負圧式キャブはスロットルバルブを直接開けずに間接的にダイヤフラムがエンジンの負圧量に従って混合気量をコントロールする、、、そうです。なんとなくですが、一度ゴムの薄板を介してコントロールするのでレスポンス悪そうですよね。実際、急にアクセルを開けるとマイルドに加速しますし、開けすぎてストールすることもないので楽になります。
対して、最初期型やPWKは直接スロットルが開くので、単純にアクセル開度にあわせて混合気量が決まります。なので、低速からいきなり全開とかにするとボコつく、、、そうです。(僕は感じたことありませんが。
オフロード走行でアクセルレスポンスは重要視されるので、大多数の初期型以外のユーザーはこれをねらった訳です。
僕の場合は、既に強制開閉なので単純にキャブの新調になりますね。
キットを買った
セロー&トリッカー界隈では有名なタンデムさんから、ポン付けできるキットが販売されています。
おすすめ|バイク屋タンデム セロー250 トリッカー トレッキング 愛知県高浜市www.tandem-kt.com
内容は
・セッティング済みキャブ本体
・ジェット×1
・スロットルケーブル、スロットル
・インシュレーター
・加工済みエアクリーナー吸入口
・燃料ホース
です。
恐らくヤマハの純正部品が流用されていますが、なによりセッティング済みというのがありがたいです。
ポン付け?
説明書通り装着します。
キャブ周りが窮屈なくらいで特に難しい作業はありませんでしたが、冬なので寒く、ゴム全般が入りにくかったので、ヒートガンで炙りながら装着していきます。
あとはキャブだけ!と息巻いた時に気づきました。キャブ→エアクリボックスのジョイントの長さが全然足りないのです。
恐らく最初期型のキャブは他の型式に比べ、全幅が長いのだと思います。
、、、そして、1KHにこのキット使う方はあまりいらっしゃらないんですね。
泣く泣くこの日は作業をあきらめ、3RW用のジョイントを仕入れます。
装着完了
これがジョイントの差です。
明らかですね。実はエアクリボックスも品番が違うので冷や冷やしていましたが、問題なく挿入できました。
各部のグリスアップ、本締め、遊びや干渉を確認してやっと完成です。
説明書にもありましたが、スロットルチューブやワイヤーはエンジンオイルでの潤滑が気持ち良くて好きです。このあたりはシリコンスプレーつかったり、専用グリス使ったり、好みが分かれそうな所です。
、、、とはいうものの、部品がそろってさえいれば1時間くらいの作業ですね。
燃料ホースの取り回しが違うのと、アイドリング、ジェットスクリューあたりは調整要です。(取説にかいてあります
結果
意を決して始動、、、なんと一発で掛かります!!今までの苦労がウソみたいです。
レスポンスも解らないかと思いましたが、激変です。めちゃくちゃ元気になったように感じました。
その後、窓ガラスが凍るほどの低温の朝にも試しましたが、2~3キックで問題なくかかります。
やはり、今までの始動性の悪さはキャブかジョイントだったようです。
掛かった金額は約4万円。安いか高いかは個人の判断ですが、僕は満足度が非常に高かったのでコスパは高いと感じました。
なにより、吸気~燃料供給系が新調されたということでコンディションがリセットされたのが大きいです。
まとめ
低温下の始動性が極悪だったセロー225 1KHがタンデムさんのPWK28キット(+3RWのエアクリジョイント)で劇的に改善し、レスポンスアップのオマケまでついて来ました。
お困りの方には非常にオススメです!